アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書/アンドリュー・O・スミス
お金について基本的なことがとても丁寧に書かれている一冊。
「投資はどうやってやるの?」「老後の資金はどう貯めたらいい?」
「破産したらどうなるの?」
とりあえずお金について勉強したいけど
何から始めたらいいかわからない人におすすめ。
本の最後に索引もついているので
辞書的な役割として一冊持っておくと便利かも。
かなり網羅的に書かれているので、幅広く知識を学ぶことができます。
お金とは何か?お金に関する決断で、自分の未来が変わっていく。
きちんと学び、金銭感覚を身につけることが大切。
貯金とは、単純に言えば「お金をつかわないこと」だ。(中略)つまり貯金とは、支出を先延ばしするということでもある。今使わずにいれば、将来お金が必要になった時に使えるということだ。
アンドリュー・O・スミス(著)『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』p103より引用
出版:SBクリエイティブ(2019/11/20)
ブスのマーケティング戦略/田村 麻美
自分の見た目をブスだと自覚し、
商品として買ってもらう(結婚する)にはどうすれば良いかを
マーケティングになぞらえて書かれた実用書。
タイトルが面白いと思って手に取ったのですが
内容も堅苦しいどころか笑いどころが満載で
あっという間に読み切ってしまいました。
ブスか美人かは置いといて、マーケティングを勉強したい人にもおすすめ。
自分がブスだと受け入れることはつらいことだ。打撃を受けないかたちなどない。つらい、つらいことなのだ。しかし、一度思い切って自己評価をゼロすれば、具体的に武器として何を装備していくべきか考えられる。
田村 麻美(著)『ブスのマーケティング戦略』p40より引用
出版:集英社(2020年11月20日)
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない/桜庭 一樹
おとぎ話のような神秘性と現実の残酷さが混ざり合った作品。
13歳の少年少女たちが織りなす切ない青春物語。
グロテスクな描写があるにも関わらず美しいという感情が湧き上がり、
まるで絵画を鑑賞したかのような読了後でした。
青白い、きれいな顔が現れた。白い水彩絵の具にすこぅし青を垂らして混ぜて、それで塗ったような、妙な肌色だった。でもまちがいなく美少女だった。色のない薄い唇からたらたらたらたら……と水が垂れていた。その唇がゆっくりと、悪夢のようにうごめいた。
桜庭一樹 (著)『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』p10より引用
出版:KADOKAWA(2009年02月25日頃)
人形館の殺人/綾辻 行人
父の遺した「人形館」に移り住んだ主人公。
身の回りで不可解な出来事が立て続けに起こり不気味に思っていると、
自身にも脅迫者が迫る。
秘密を握っているのは館に置かれた人形たち。
華麗なトリックに悔しさすら覚えました。
「館」シリーズ第4段となるこちらの一冊。
もちろん他のシリーズを読んでいなくても楽しめます。
ミステリー好きの方はぜひ。
手紙の主が執拗に「思い出せ」と繰り返すもの。私の「罪」。私の「醜さ」。……その問題についてだけは、どうにかして解決をつけておきたいーーと、切にそう願っていた。たとえ自分が、いずれ“彼”の手によって殺される運命にあるのだとしても、だ。
綾辻 行人(著)『人形館の殺人』p257-258より引用
出版:講談社(2010年08月12日頃)