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はじめての漢方。眠れない理由は胃腸にあった。 - ぽんず日記

ライフスタイル

はじめての漢方。眠れない理由は胃腸にあった。

2025.9.26

「疲れてるだけ」「気のせいかな」

そんなふうに自分をごまかしてきた“なんとなくの不調”。

漢方のカウンセリングを受けてみたら

自分でも気づかなかった心と体のサインに気がついた。

初めての漢方体験は、体だけじゃなく心にも変化をくれたのだ。

私が相談したのはストレスからくる不眠と体に大量発生したイボのこと。

主にこの2つの症状について詳しく診断結果を書いていますが、

漢方や東洋医学に触れてみたい、という方にも読んでいただきたい記事です◎

 

***

 

 

睡眠の質の悪さがじわじわと積み重なり、

朝起きた瞬間から体が重い日が増えてきた。

整骨院に定期的に通い、体の歪みはだいぶ整ってきたはずなのに、なぜなのか。

 

これはもう肉体ではなく、精神的ストレスが影響しているのでは…?

そう思い始めたタイミングで、「命の母」という漢方薬をSNSで目にした。


「死にたくなったら白、殺したくなったら赤。」

ネット界隈ならではの物騒な投稿文が流れてきて、思わず興味をそそられる。

 

ちょうど知り合いにも服用している人がいて、

この薬に命を救われた。と真顔で語っていたのを思い出す。

 

私はもともと、風邪なんて食べて寝れば治る!という自然治癒派。

漢方どころか薬とはほとんど縁のない人生を歩んできた。

 

ところが結婚して、夫が当たり前のように葛根湯や正露丸を常備薬にチョイスしていたので驚いた。

高いし臭いし、普通の市販薬でいいじゃないの…。なんでわざわざ漢方?と思っていたのだけど、いざ飲んでみたらあまりの効き目に脱帽。

 

今では「兵糧丸みたいでかっこいい。へへへ。」と、

厨二心を爆発させながらお世話になっている。

 

少しずつ漢方の存在が気になり始めていた矢先、

通っている整骨院の近くに漢方薬局なるものを発見。

調べてみたら一対一でカウンセリングが受けられるとのこと。

 

「東洋医学は病名がついていなくても改善するための知恵であり、また予防の医学でもあります。きっと皆さんのご不安やつらさに寄り添うことができます。」

 

ホームページのごあいさつのところに書いてあった。

私の求めているものがここにある気がする…!

たまに発動する勢いに任せた謎の行動力。

気がついたら「予約完了」の画面になっていた。

 

そして予約当日。初めての漢方薬局。

少し緊張しながらお店のドアを開けると、こじんまりとしていながらも清潔感があり、ほのかにいい香りのする空間が広がっていた。

控えめなBGMも心地よく、体と心がほぐれていくのがわかる。

 

店内にはカウンセリング用のテーブルと椅子、整然と並んだ商品棚、

そして透明の容器に入った漢方の素材がずらりと陳列。

オタク心と整理整頓癖を一気にくすぐられ、さっきとは別の意味で胸が高鳴る。

 

こんにちは、と予約していた旨を伝えると、

お着物に割烹着姿の先生が、にこやかに迎えてくれた。

 

ホームページの写真よりもずっとお綺麗で、

「これが漢方の力か…。」と心の中で妙に納得してしまう。

 

店内には他に人はおらず、どうやらお一人でお店を切り盛りされている様子。

先生のことを思い出しながら書いていると、自然と文章までお上品になってくる。

 

問診票に記入を済ませ、カウンセリングがスタート。

私が相談したのは、ここ数年ずっと気になっているイボと、長く続く不眠。

先生は私の話に耳を傾けながら、食生活や睡眠のリズム、ストレスのことまでじっくり確かめてくれた。

自分の生活を一つひとつ振り返るうちに、頭の中が少しずつ整理されていく。

舌や目の状態に加え、両手の脈を指で測り出したときは「これでどこまでわかるんだろう…。」とわくわく。

 

 

診断結果は「胃腸が弱い」だった。

 

へ?胃腸?

 

胃腸が弱いことと今感じている体の不調が上手く結びつかず、

頭の上にはてなが浮上する。

 

先生によると、私の舌の奥は少し凹んでいて、これは胃腸が弱って水分をうまくさばけていないサインなのだとか。

さらに舌先は赤みが強く、ストレスや寝不足で脳が休まっていない状態を示しているらしい。

加えて裏には黒っぽい筋があり、血流の滞りが表れているとのこと。

舌を見るだけでここまで体のことが分かるなんて知らなかった。

今まで33年間生きてきて“胃腸が弱い”だなんて思ったことなかったのに。

東洋医学、スゴすぎる。

 

1番びっくりしたのは、私の胃腸が弱っている原因が「早食い」だったこと。

確かにいつもお腹を満たすことに夢中で

よく噛んで食べる、という工程をすっ飛ばして食事をしていた。

まさかそこが不眠に影響しているなんて。

胃腸よ、無理をさせていて本当にゴメン…。

 

最終的に導き出された私の体質は「水滞(すいたい)タイプ」と「気滞(きたい)タイプ」だった。

水滞は、体の中に余分な水分や老廃物をため込みやすい体質。

気滞は、ストレスや不眠でエネルギー(気)の流れが滞り、全身の巡りが悪くなる体質。

 

この結果を踏まえ、カウンセリングで相談していたイボについても説明があった。

先生によれば、その原因は「痰湿(たんしつ)」にあるという。

 

痰湿とは、体の中に余分な水分や老廃物が滞り、それが皮膚表面に押し出されて固まったもの。

つまり、私の体質である水滞で余分な水分がさばけず、気滞で巡りが悪くなり、出口を失った不要物が皮膚に現れる。

それがイボという形だった。

 

私はこれまで、イボは皮膚の表面だけの問題だと思い込んでいた。

実際、数年前に皮膚科でレーザー治療を受けたことがある。

一時的には綺麗になるが、しばらくすると新しいイボがまた生まれてくる。

 

表面を焼いても根本の痰湿が残っている限り、再発は避けられない。

先生の説明を聞いて、これまでの経験とぴたりと重なり腑に落ちた。

 

 

さらに、不眠について。

最近の私は、布団に入った途端に頭がフル回転して全く眠れなくなる。

日中のことが頭をぐるぐる巡って、気づけば1時間…なんてことがしょっちゅう。

とにかく寝つきが悪い。

 

それも、東洋医学的には「気滞」と呼ばれる、気の巡りが悪い状態が関係しているらしい。

「気」というのは、体の中を巡るエネルギーみたいなもので、

ストレスや緊張が続くと、その流れが詰まってリラックスできなくなる。

 

つまり、私の今の不調(だるさ、イボ、寝つきの悪さなど)の原因は

水滞:体に余分な水分が溜まりやすい

気滞:ストレスでエネルギーがうまく巡っていない

痰湿:水と気が滞ったことで、不要なものが皮膚に出てきてしまっている

主にこの3つの要素。

「めぐっていない」ことが根本なのだ。

 

対策としては、まず“水を動かすこと”から始めるのがいいそう。

軽いストレッチやヨガ、ピラティスなど、ゆったりと体を動かすだけでも、

体の中の巡りはぐんと良くなるらしい。

 

先生の話を聞いているうちに、

これまで「なんとなく不調だった」としか言えなかった感覚が、少しずつ言葉になっていった。

 

東洋医学ってもっとふわっとした世界かと思っていたけれど、

舌の状態や体質から、今の自分をこんなにロジカルにひも解いてもらえるとは。

初めて漢方や東洋医学に触れたのだけど、面白くてすっかりハマってしまった。

 

こちらの漢方薬局では、患者に合わせてオリジナルブレンドの漢方を処方する。

私の漢方は「加味帰脾湯(かみきひとう)エキス」と「温胆湯(うんたんとう)」が調合されたもの。

加味帰脾湯は、ストレスで乱れた気持ちや体を整えてくれるもので、

気分の落ち込みや不眠、胃の不調にもいいらしい。

温胆湯は、体にたまった水分や熱を出してくれて、

頭のモヤモヤや不安感、浅い眠りをやわらげてくれるとのこと。

まずはお試しで2週間分処方してもらった。

 

ちなみに、皮膚にすでにできているイボにはハトムギが良いらしい。

色々検討した結果、私は漢方ではなくそのまま食べるタイプのハトムギを購入。

適量は1日10g。1袋500gなので、1ヶ月半くらいはもちます。

私が薬局で購入したときは1袋1,700円だったので

上記の楽天リンクは割安ですね。

 

毎日こつこつ摂取することで、ある日ポロリとイボが取れるんだとか。

もちろん漢方でも処方できるし、錠剤タイプもあったけど

いかんせんコスパが1番良かったので。

味はポン菓子みたいな感じで、ぽりぽり食べられます。

個人差があるようですが、2〜3ヶ月くらいで効果がで始めるらしい。

 

 

正直こんなに充実した時間を過ごせると思っていなかった。

先生が素敵だから安心して話せたのはもちろんだけど、

東洋医学という世界を知れたことが純粋に嬉しい。

勢いで予約した自分グッジョブ。

 

帰り道、あまりにも気持ちが高揚して

まだ漢方を飲んでいないのにも関わらず、エネルギーが満ち満ちと溢れていた。

 

溢れすぎて自分でも訳がわからなくなり、

このエネルギーを発散しよう!と1駅歩くつもりが自宅と逆方向で、50円も電車賃を損したり、

公園で自然でも感じて帰ろう!と草むらに足を踏み入れたら、苦手なバッタが5,6匹足元で跳ねて足がしばらく動かなかったり、

ポストを確認しよう!と暗証番号を入れて扉を開けようとするも開かず、

おかしいな?と思ったら1つ上の階の部屋のポストだったり。

普段ならしないようなミスを連発。

エネルギーが暴走してハイになってしまった。

 

これからの漢方生活。

一体どうなってしまうのか、楽しみなような恐ろしいような…。

 

この記事を読んで漢方に興味が湧いた方はぜひ「漢方美人」という漫画をお手に取ることをお勧めします!

漢方の入り口として、東洋医学についてわかりやすく書かれています。

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