「久々に整骨院に行こう」と思い立ち、朝起きて早々ホットペッパーで当日予約。
10時の予約に間に合うように身支度をして、ルンルンで向かった整骨院。
ん、思ってたよりだいぶ“病院感”のある外観。
でもまあ写真はイメージですからね。
ネットで確認したときは、綺麗なお姉様スタッフさんばかりで
美容サロンのような雰囲気を感じていたから、
私の頭の中では完全に「洒落たエステ空間」のつもりだった。
若干怯みつつも「大事なのは施術!」と気を取り直して中へ。
受付に声をかけてもらえず、
こちらから名乗り出るスタイルに少しモヤりつつも、椅子に腰を下ろして待機。
しばらくして男性スタッフさんから一言
「診察券はお持ちですか?」
えっ、初めての来院なんだけど…!
もちろん診察券など持ってない。
今日が初めての来院ということを伝えると
問診票の記入を促された。
この辺りからちょっと嫌な感じはしてた。
スタッフさんに対してではない。
自分自身に対してだ。
(………ここ、本当に今朝予約した整骨院か…?)
じわじわと押し寄せる胸騒ぎに気づかないふりをしながらペンを走らせる。
記入し終えた問診票を提出し、案内を待っている間に予約内容を確認。
うん、バッチリ。
バッチリ間違えている。
自分でも一体どういうことなのか分からないが、
来院する整骨院を間違えたようだ。
全然違う院名が表示されたスマホの予約画面を見ながら、
なぜここだと思ってきたのか、
どこでどう間違えたのか…
あっ、昨日の夜にホットペッパーとgooglemapで
「整骨院」ってめちゃくちゃ検索したから
その履歴が残っててごっちゃになったんだ…;;
頭の中がてんやわんやになりつつも最優先事項を導き出し
「すみません、1本電話してきてもいいでしょうか…?」
スタッフさんにそう告げ、
行くはずだった整骨院に急いで連絡。
この時点で予約時間から10分は過ぎていた。
心拍数が徐々に上がるのを感じながら電話をかけると
「はい、◯◯整骨院です。」
電話口から聞こえてくるのは小鳥のさえずりのような、可憐な声。
私の中で想像していた“キラキラお姉さん”の声だ。
いやいや癒されている場合ではない。
予約した時間を勘違いしていた、という体で
予約を取り直してもらう。
当日の早朝に予約したと思ったらキャンセルからの別日に予約。
なんて迷惑な客なんだ。
そんな迷惑な客にも親切で丁寧な対応。
ありがたみと申し訳なさで
「課金したい…。」と心の中で土下座する。
短いスパンで整骨に行くなんて勿体無い気もするが、
これは詫び整骨である。
必ず行かなければならない。
課金要素があれば絶対課金しよう。
そんなことを考えていたら施術室に案内された。
担当してくれたのは、私と同じくらいの年齢の男性スタッフさん。
健康意識の高そうな、つるんとした綺麗な肌。
施術前のカウンセリングでは、私の生活習慣や健康への意識にも耳を傾けてくれて、
根本治療を目指すスタイルと、健康に対する価値観がぴったり一致。
背術も的確で、今まで行った整骨の中で1番よかったかもしれない。
体に触れる施術を異性のスタッフさんにお願いするのは
正直抵抗があったのだけど、
そんなことがどうでも良くなるくらい
素晴らしい施術だった。
来院してからずっと気になっていた、
「5番さん電気治療終了でーーーーすっ!!!」
「「「「はーーい!!!!」」」」
という居酒屋みたいなノリは元気すぎてびっくりしたけど
思い返すとそれも面白くていい気がしてきた。
ご年配の患者さんが多いからなんだろうな。
そしてさすが整骨院、価格が良心的。
間違って来院したので料金なんて把握していない。
整骨ってかなりピンキリだから
高額だったらどうしよう…
と内心ビビっていたのだけど
初診料と腰に貼ってもらったシールで3,000円もしなかった。
もみほぐしやアロマエステをやっているような
洒落た雰囲気のお店だと、こうはいかないだろう。
どうせ行くならモチベーションの上がる素敵空間がいい!
とか思ってたけど、
雰囲気代を省くとこんなにリーズナブルに施術できちゃうんだなと
改めて思った。
結局値段が高いと続けられないしね。
私の思い込みの強さというか、勘違いには自分でも呆れるけど
結果オーライどころか素敵な出会いにむしろ感謝しかない。
もはや運命の導きだったのではないかと思うほどだ。
間違えてよかった。
さて、来週は月曜日と火曜日の連日で整骨院の予定が入っている。
月曜日は継続で2回目の来院、火曜日は詫び整骨。
なぜ分散しなかったのか、連日で整えることに意味はあるのか、
混乱状態で下した自分の決断に動揺しているが、
たまにはこんなことがあってもいいのかも
とポジティブになれるくらい、施術のおかげで心も体も軽くなった。